こんにちは、おざたろうです。
カスカ Birthday Live 2026(以下、「カスカBDライブ」)のライブレポートです。
VESPERBELLとは?
VESPERBELLとは、ヨミとカスカの2人で構成されるバーチャルガールズロックデュオです。
2020年6月にデビューし、YouTube上でのオリジナル曲やカバー動画の投稿、配信、ライブ出演をメインの活動としています。
圧倒的な歌唱力を持つヨミの力強い歌声、まっすぐに響くカスカのハイトーンボイスの相性の良さが最大の魅力で、現地ライブではその歌声に加えて熱い煽りで会場を熱狂の渦に包み込むロックスタイルのパフォーマンスを得意としています。
概要
- イベント名:VESPERBELL カスカ Birthday Live 2026
- 日時:2026年9月12日(土)
- 会場:YouTube
背景
2度目のバースデーライブ
カスカBDライブの開催は、昨年に続き今年で2回目です。
もともとヨミと2人で活動していることもあり、カスカがソロでライブを開催するのはかなり貴重な機会です。
同様にソロでの開催だった昨年の誕生日ライブも、ゲストを迎えながら非常に盛り上がるライブとなったこともあり、今回のカスカBDライブにも期待がかかりました。
ライブを盛り上げる豪華ゲスト
昨年のカスカの誕生日ライブと同様に、今年も様々なゲストの出演が決定していました。
【今年のカスカBDライブのゲスト】
- 松永依織
- 無限象レコード所属
- 過去からカスカとは親交があり、カスカの親友
- 2026年9月をもって、事務所の卒業と活動の終了を発表している
- 昨年に続き2度目のカスカBDライブ出演
- TINA
- RK Music所属
- KMNZのメンバーの一人
- 他のKMNZメンバーや相方のヨミも含め、プライベートでも親交がある
- 今回がカスカBDライブ初出演
- NUROJUNK
- RK Music所属
- VESPERBELLの直属の後輩として、2026年5月にデビュー
- 「バーチャルガールズハードコアデュオ」として活躍の場を広げている
- 今回がカスカBDライブ初出演
- ヨミ
- 言わずと知れたカスカの相方
- 昨年に続き2度目のカスカBDライブ出演
セットリスト
今回のセットリストは以下の通りです。
- No.13
- 我儘コンフリクト
- Crazy Rock Girl(with 松永依織)
- 三原色(with 松永依織、ヨミ)
- 快啖ノススメ(with TINA)
- 勘冴えて悔しいわ(with TINA)
- Rising a Tide(with ヨミ、NUROJUNK)
- MACH(with ヨミ、NUROJUNK)
- リライト(with ヨミ)
- 愛をこめて花束を(with ヨミ)
- Dear(with ヨミ)
上記セットリストを、以下の再生リストにまとめましたので適宜ご活用下さい。
1曲目:No.13
ライブの開演時刻となり、ステージが映し出されました。
今回のステージは、2024年11月のVESPERBELL 3D UPDATE LIVEで使用されたステージをベースとしていました。
当時は「VESPERBELL」のロゴがヨミとカスカの背後に設置されていましたが、今回は巨大なスクリーンが設置されており、投稿曲のMVが映されました。

カスカBDライブの開演を告げたのは、カスカが自身の誕生日記念としてカバー動画を投稿したばかりの“No.13”でした。
自身の誕生日である9月9日を表す「September 9th」という歌詞から始まるこの曲は、まさしくカスカにピッタリな楽曲です。
どことなく懐かしさを感じさせる曲調に対して、まっすぐに元気を届けてくれるようなカスカの歌声が、カスカの笑顔とともに視聴者に届けられました。

カバー動画にも入っていた通りにサビ後に「fu!」と声を上げる様子も見られ、カスカ自身がこのライブを楽しんでいることが伝わってきました。
これもあり、視聴者も自然とライブに入り込むことができました。

2曲目:我儘コンフリクト
続いてカスカが歌唱したのは、今回のライブのゲストであり、カスカの親友でもある松永依織のオリジナル曲である“我儘コンフリクト”でした。
アニソンのような疾走感のあるサビでは、溌剌と歌うカスカの様子が印象的でした。

また、オリジナルの松永依織の歌声の力強さを踏襲しつつ、可憐さも感じさせるカスカなりの色も出しました。
選曲だけでなく、一音一音を丁寧に歌い上げていく様子から、2026年9月をもって卒業を表明している親友への親愛とリスペクトや、その親友を明るく送り出そうとするカスカの気持ちが感じ取れました。

3曲目:Crazy Rock Girl(with 松永依織)
ここで、このライブ一人目のゲストである松永依織が登場し、カスカは「依織ちゃん!来てくれたの!」と喜びの声を上げました。

なお、昨年に続いて2年連続のカスカ誕生日ライブへのゲスト出演となった松永依織は、今回もゲストのトップバッターを飾りました。
まずは松永依織のオリジナル曲である“Crazy Rock Girl”を2人で歌唱しました。
松永依織の力強くキレのある歌声とカスカの真っ直ぐな歌声が交互に響き、それぞれの歌声の魅力が次々と視聴者に届けられました。

また、弾むようなカスカの歌声は、親友と共に歌えることに対する喜びが表われているようでした。
基本的には松永依織パートとカスカパートが明確に分けられた歌詞振りでしたが、最後のワンフレーズで2人の歌声を重ね、2人でコラボ一曲目を歌いきりました。

MC①
松永依織とのコラボパート一曲目を終えて、一旦MCに入りました。
これまでたくさんのコラボを実施してきた間柄であることもあり、『ほぼRK Music所属の松永依織』と冗談交じりにカスカが紹介した後で、話題はカスカが2曲目にソロで歌唱した”我儘コンフリクト”に移りました。

実はこの曲は、松永依織が過去からカスカに歌ってほしいとリクエストしていたようです。
ところが、難易度の高さからこれまでカスカは歌唱を避けてきたようで、今回のライブでは「”我儘コンフリクト”を歌うならライブに出るよ」という松永依織からの脅迫条件のもとで歌唱が実現しました。
結果的には松永依織の見込み通り、カスカの歌声に非常にマッチした選曲となったため、カスカは「喉の調子が良いときにまた歌いたい」と語りました。

そして、9月いっぱいでの卒業を控えている松永依織との共演は今回が最後であることにも言及しました。
「一緒にステージに立って歌うのはこれで最後」と話すカスカに対して、「そんなわけ無いじゃんね~?」と返した松永依織に、「言ったな?」と詰め寄るユーモアを交えた一幕も、改めて2人のコラボが最後であることを実感させました。

さらに、卒業を前にした松永依織からのお知らせがありました。
【松永依織からの告知① ラストEP「Timeless Beats」発売中】
松永依織の最後のEPである「Timeless Beats」が発売中です。
ちょうどカスカの誕生日でもある9月9日にリリースされたということで、「(私への)誕生日プレゼントって事だよね」とカスカが言ってしまうほどに運命を感じる巡り合わせであるため、BELLSも要チェックです。
【松永依織からの告知② ラストライブ「Last Moment」開催間近】
松永依織の活動の集大成とも言えるラストライブ「Last Moment」が9月20日(日)に開催されました。
会場は、過去にVESPERBELLもライブを開催したことのある「SUPERNOVA KAWASAKI」です。
非常にめでたいことに、現地チケットが完売したようです。
なお、配信チケットは10月4日まで発売されているため、こちらも要チェックです。
一通りの告知が完了したあと、初めて2人がコラボした時の思い出話も明かされました。
松永依織とVESPERBELLが初めてコラボしたのは、互いにまだデビューして1年も経過していない2021年2月でした。
実はそれ以前からカスカと松永依織は親交があったのですが、自身のコラボ相手である「松永依織」が自分の親友であることをカスカは知らなかったようです。
そして、「コラボ相手の歌声」として聴いた歌声が自身の知り合いの歌声に酷似している事に驚きながら、その時にようやく状況を把握したとのことでした。
このような運命的な巡り合わせのなかで、同じ時期に活動してきたカスカと松永依織がステージに並び立つのはこのライブが最後となります。

「私の人生の中で松永依織がいてくれて本当に良かったよ」と親友への感謝を伝えつつ、松永依織とのコラボの最後を飾る曲に移りました。
4曲目:三原色(with 松永依織、ヨミ)
イントロが流れ始める直前に松永依織がおもむろにステージ中央へ移動した後、ステージにヨミが登場しました。
松永依織とのコラボパート最後の1曲として、VESPERBELLと松永依織の3人での最後の歌唱が始まりました。
最後の曲に選ばれたのは、3人でコラボカバーを投稿した“三原色”でした。

『別れ』や『再会』、『それぞれが歩んだ道』を題材としたこの曲は、『現在の活動に別れを告げる松永依織』だけでなく、『VSingerという姿で運命的な再会をしたカスカと松永依織』、『活動を通して出会ったヨミと松永依織』、『時間を掛けて最高の相方となったヨミとカスカ』、『別々の事務所に所属しながら、音楽という共通の道を共に歩み続けたVESPERBELLと松永依織』といったように、あたかもヨミとカスカと松永依織の3人の関係性を表現したかのような楽曲です。
VESPERBELLと松永依織は、ほぼ同じ時期にデビューし、今まで活動を継続してきました。
その過程では、私たちファンが知り得ないような酸いも甘いもたくさん経験してきたことでしょう。
VESPERBELLと松永依織はしばしば、お互いを「同期のような存在」と語りますし、実際、VESPERBELLと松永依織それぞれにとって、お互いが初めての外部コラボ相手でした。
事務所こそ違えど、歩んだ道こそ違くとも、このような多くの接点を持ちながら同じ方向を向いて歩んできた3人の絆は何よりも強固であるはずです。
もはや『同志』や『仲間』とも呼べるであろう3人の関係性は非常に尊く、美しいです。
これだけの繋がりで結ばれた以上、たとえ松永依織が卒業しても、きっと3人の関係性は変わることがないでしょう。
『音楽』によって繋がった3人にとって、いつまでも『音楽』が帰れる場所であり続ける事を願います。

そんな親友との最後の共演を、自身の誕生日ライブという舞台で実現できたことは、カスカにとって忘れられない時間となったのではないでしょうか。
3人での最後のステージを華々しく飾る松永依織につられるように、ライブ前に喉の調子が万全ではないと語っていたカスカの調子もみるみる上がっていくように感じました。
また、歌っている途中で涙ぐんでしまうヨミの様子も、松永依織への愛情や名残惜しさを強く感じさせました。

どんなに終わって欲しくないと願っても時の流れは残酷で、いよいよ曲はアウトロに突入し、終わりの瞬間が訪れようとしていました。
そのとき、「今から時止めます!」と唐突に言ったカスカが、「時止まれー!」と叫ぶと本当に曲が停止し、まるで時を止めてしまったかのようなユーモラスな演出がありました。

結局のところ、直後に曲が再開されて“三原色”の歌唱が無事に終わったのですが、このようなしみじみとした瞬間をも笑顔に変えてしまうのがVESPERBELLらしさであると同時に、VESPERBELLなりの松永依織の送り出し方だったように感じました。
最後には松永依織が、「6年間ありがとうございました!以上、松永依織でした。おめでとうカスカちゃん、バイバイ」と親友に言葉を掛けて、松永依織とのコラボパートは終了しました。

5曲目:快啖ノススメ(with TINA)
松永依織との最後のコラボを終えた余韻もそこそこに、続いてはKMNZのTINAとのコラボパートが始まりました。

TINAとのコラボ一曲目に歌った“快啖ノススメ”は、可愛さが際立つカスカとTINAに最適な選曲でした。
共に高音に特徴を持つTINAとカスカの歌声が合わさり、華やかさを生み出しました。
間奏では、TINAが「カスカさん実はずっと思ってたことがあって」と前置きをしてから、マイクを切ってカスカの耳元で何かを話す様子がありました。

マイクを切っていたため視聴者には一切声が届いておらず、これがカスカだけに伝えた言葉であることは明確だったのですが、カスカはその直後に「初めて会ったときからカスカさんは太陽ですって言ってくれた」と何の躊躇もなく言葉の内容をバラしてしまいました。
「なんで言うの~!」と慌ててカスカを止めようとするTINAと、そのTINAから逃げながら内容を話し続けるカスカの様子からは和やかさが感じられ、2人の仲の良さが表われた瞬間でした。

6曲目:勘冴えて悔しいわ(with TINA)
TINAとのコラボパート2曲目は、TINAがソロカバーを投稿している“勘冴えて悔しいわ”でした。
この曲は、TINAがKMNZとしてデビューして最初に投稿したソロカバーです。
イントロと共に背後に映されたTINAのカバー動画のMVをカスカとTINAが見て盛り上がったかと思えば、歌い始めてもなおカメラに背を向けてMVを見続けるというユーモアセンスを2人で発揮しました。


そのような遊び要素がありつつ、サビではカスカ、TINAともに澄んだ高音を披露し、カスカの調子も目に見えて上がっていきました。
また、サビの「勘が冴えて悔しいわ」では、「わ!」のところで2人でポーズも決め、可愛い要素もしっかりと盛り込みました。

MC②
TINAとの2曲を終えて、カスカとTINAでの2人のMCに移りました。
カスカは、ライブへの出演を快諾してくれただけでなく、”快啖ノススメ”を提案してくれたTINAへの感謝を伝えました。

また、コラボ2曲目に歌った”勘冴えて悔しいわ”は、カスカがTINAのカバー動画を見て一目惚れし、カスカの希望でコラボ歌唱が実現したとのことでした。
その後、TINAからは7月に行われたヨミの誕生日ライブでのエピソードについて語られました。
ヨミの誕生日ライブでもカスカとTINAがゲストとして出演しており、代わる代わる登場していました。
やがてカスカが登場する時に、ヨミから「次(のゲスト)はヤバい人!」というフリを受けて、カスカは「えへへへぇ・・・」と不審な笑い声を上げて本当にヤバい人として登場しました。
この時のカスカの咄嗟の適応能力の高さを見て、TINAは強く感心し、尊敬したとのことでした。

カスカはTINAからの素直な賛辞に照れながらも、最後に改めてゲスト出演への感謝をTINAに伝え、TINAとのコラボパートが終了しました。

7曲目:Rising a Tide(with ヨミ、NUROJUNK)
続いては、NUROJUNKとのコラボパートでした。
VESPERBELL直属の後輩ユニットであるNUROJUNKのオリジナル曲である“Rising a Tide”のイントロと共に、NUROJUNKの2人とヨミがステージに登場しました。

直属の先輩後輩の間柄ということもあり、「ハードコアロック」を掲げるNUROJUNKと「バーチャルガールズロックデュオ」であるVESPERBELLとの親和性は非常に高く、NUROJUNKのパワフルであり、繊細でもある歌声とVESPERBELLの歌声が見事に融合してみせました。
ヨミの歌声は中核となるNUROJUNKの歌声を下支えするような巧さが光り、カスカの真っ直ぐな歌声は4人の歌声の中で効果的なアクセントとして輝きを放ちました。


後輩だけでなく、ヨミまで登場した状況でカスカがネタに走らないはずもなく、サビ終盤での「いつか私もそこに溺れさせて」では実際に溺れるジェスチャーを見せて笑いを誘いました。

また、4人が順番に映し出されていくシーンでは、最後に脚を大きく開いて腰を降ろす独特なポーズをするカスカが映し出され、カスカの芸人魂が強く表われました。



MC③
“Rising a Tide”を歌った後の4人でのMCでは、NUROJUNKからVESPERBELLへの差し入れの話題になりました。
今回、NUROJUNKのサクヤとカグラそれぞれからカスカに花束のプレゼントがあったようです。
また、カスカだけでなくヨミにもアイマスクの差し入れがあったとのことで、後輩からの温かい気遣いにヨミとカスカが感動している様子でした。

続いて、NUROJUNKからのお知らせがありました。
【NUROJUNKからの告知 ワンマンライブ開催決定】
NUROJUNKにとって初となるワンマンライブの開催が決定しました。
開催日は2026年11月22日。
デビューから僅か半年でのワンマンライブと、目覚ましい躍進を見せるNUROJUNKから目が離せません。
その他にも、9月のKMNPARTY出演やVack-ON!!への出演など、非常に忙しい中で今回のカスカBDライブにも出演してくれました。
一通り告知が完了した後で、次の曲に移るべく、4人での曲振りを行ってMCパートが終了しました。

8曲目:MACH(with ヨミ、NUROJUNK)
NUROJUNKのオリジナル曲の次は、VESPERBELLのオリジナル曲です。
続けて4人で歌ったのは“MACH”でした。


VESPERBELLの名刺代わりとも言えるこの曲はこれまで何度もライブで披露されてきましたが、実はVESPERBELLが他のアーティストとこの曲を歌ったことはありませんでした。
英詞あり、シャウトありと、VESPERBELLの個性が色濃く出ているこの曲をライブで一緒に歌う事ができるアーティストはかなり限られますが、さすがはVESPERBELL直属の後輩です。


主に英詞メインの部分はVESPERBELLが、日本語の部分をNUROJUNKが担当する構成となっており、それぞれが歌声を披露していく中で、特に圧巻だったのはシャウト部分です。
普段はヨミとカスカの2人によるシャウトですが、今回はさらにサクヤとカグラも加わった結果、非常に厚みと迫力のあるシャウトとなって空気を震わせました。
最後まで歌声でしっかりと盛り上げ、VESPERBELLとNUROJUNKでのコラボ歌唱を終えました。

9曲目:リライト(with ヨミ)
NUROJUNKが退場してステージにヨミと2人きりとなったカスカは、松永依織との最後の歌唱となった”三原色”のアウトロで時を止めることができたことなどを挙げて、「今日は願いが叶いすぎる」と話しました。
そのため、「次の曲は心込めすぎないようにしよう」という意味深な言葉を残し、ヨミと2人で“リライト”を歌唱しました。
Aメロの前半こそ落ち着いて安定感のある歌声を披露したヨミでしたが、急に目に見えて歌声に感情が入り始め、隣に立つカスカが「ヤバい」と焦り出しました。


続くカスカもAメロ前半では、落ち着きがありながらも情緒を揺さぶるような歌声で歌っていました。
ところが、真横に歩み寄ってきたヨミからの「VESPERBELLは続いていくこれからも」といった言葉に感化されてか、歌ってる途中に「ヤバい(感情)こもってきた」と話すほどに気持ちが昂ぶってしまいました。

そして迎えたサビで、目を疑う光景が映し出されました。
“リライト”の象徴的なフレーズであるサビの「消して」をヨミが歌唱した瞬間、突如として出現した光にヨミとカスカが包まれ、2人が跡形もなくステージから消えてしまったのです。


これまでのライブでも、VESPERBELLは自由なパフォーマンスを見せ続けていましたが、今回のように『ステージから完全に消える』という演出はさすがに例がなかったため、ライブ配信のコメント欄ではどよめきが起こりました。
『アーティストがいないステージ』という、おそらく前代未聞の信じがたい光景が画面に映し出されましたが、それでもヨミとカスカの歌声だけは観客に届き続けていました。

『完全に消えてしまって、2人は戻ってこれるのだろうか』そういった心配も発生しそうな状況でしたが、直後の「起死回生」という部分をカスカが歌った後、2人は無事にステージに帰還しました。

その後の2番でもこの衝撃的な演出によって視聴者を盛大に盛り上げ、VESPERBELLらしいエンターテインメント要素溢れるパフォーマンスを提供しました。
10曲目:愛をこめて花束を
“リライト”でバラエティ要素満載のパフォーマンスを見せた2人は、続けて“愛をこめて花束を”を歌唱し、今度は純粋な歌唱力で魅せました。

もともとヨミのソロカバーとして投稿されているこの曲は、投稿直後からそのクオリティの高さから、順調に再生回数を伸ばしてきています。
ヨミはその勢いと質そのままに、安定感のある圧巻の歌声を披露しました。
特に、過去に苦手と語っていたフェイクが見事に決まっており、繊細であり、かつ安定感の高い表現には目を見張るものがありました。

そして、調子を上げたカスカも本来の力を発揮し、聴く人の心を包むような温かい優しさのある歌声と真っ直ぐで明瞭なロングトーンでを披露しました。

曲の終盤には、歌詞に合わせてカスカからヨミに「そばにいてね」と言葉が掛けられ、それに対して「分かりました」とヨミが笑顔で応えるなど、デュエット愛を感じさせる瞬間もありました。

MC④
非常に温度差の激しい2曲のパフォーマンスを終え、カスカBDライブ最後のMCとなりました。
ここで簡単な裏話があり、直前に歌唱した”愛をこめて花束を”は、元々カスカが好きな曲だったこともあってカスカがヨミと一緒に歌う事を希望した結果、今回の歌唱が実現したとのことでした。

続けて、毎年恒例となっているカスカ誕生日記念グッズの紹介コーナーに移りました。

今年の誕生日グッズも非常に豪華ではありましたが、ヨミのイチオシはTシャツとのことでした。
過去のVESPERBELLのグッズの中でもロングTシャツは珍しいため、秋冬シーズンは特に重宝することになりそうです。
今回は、昨年に続いてのAYaMeさんだけでなく、1:09さんも加わった2名のイラストレーターがイラストを手がけています。
いずれも中華コンセプトの非常に可愛いカスカが特徴的のため、是非チェックしてみてください。
ここで、カスカからヨミへのサプライズが一つ用意されていました。
7月6日に行われたヨミの誕生日ライブにて、ヨミからカスカへお手紙のプレゼントというサプライズがありました。
今回のカスカBDライブでは、そのお返しとしてカスカからヨミにお手紙が送られました。
世の中一般的にも、『手紙を送る』機会はそう多くなくなってきたと思いますが、それはカスカも同様のようです。
照れくささからか、手紙を取り出す前からかなり挙動不審な様子を見せていました。




そんな状態のカスカでしたが、しっかりとヨミに向き合って手紙を読んでいきました。
バースデーライブへの出演についての感謝の言葉から始まり、話題は「VESPERBELL結成当初のカスカの心情」に移りました。
VESPERBELLのカスカとしてデビューすることが決まった頃、ポジティブであることが取り柄のカスカは、圧倒的な歌唱力と非常に良い声を持つヨミの相方としてデビューできることを幸せに感じていました。
その一方で、もう一つ別の感情を抱えていました。
それは、「この子にとって私は不釣り合いなのではないか」という申し訳なさでした。

どうやらカスカは、自身の歌唱力がヨミに見合っていないと感じていたようです。
これによって、ヨミと一緒に歌うことへの罪悪感を抱いており、実際、デビュー以降は自身に対する心ないコメントを目にして落ち込んだこともあったとのことです。
しかしその度に、ヨミがカスカに掛け続けた『カスカを必要とする言葉』を信じてヨミとともに歩んできたようです。
そのことについてヨミに感謝を伝えつつ、「ヨミちゃんはカスカの憧れで目標で道標です」という真っ直ぐな言葉を届け、「これからもよろしくお願いします」と笑顔で話しました。
照れくささからか、カスカは手紙を読んだ後に投げ捨てるフリをしましたが、その様子からは、これまで抱えてきた気持ちを打ち明けて何かが吹っ切れたようにも見えました。


普段からポジティブなカスカといえど、心ないコメントに傷つくことも、落ち込むことも当然あったようですが、その逆境を乗り越えたカスカは本当に強いと思います。
また、カスカが傷ついた原因が、他でもない相方のヨミを思ってのことであることが、カスカの優しさや、ヨミへの愛情を表していると考えます。

カスカが手紙を読み始めた時にはステージの所定の位置に立っていた2人ですが、カスカが手紙を読み進めていくうちにヨミがカスカに歩み寄り、手紙を読み終える頃にはカスカの声に優しく耳を傾けるようにヨミがカスカの目の前に立っていました。
そのような、人の心に寄り添うヨミの優しさがカスカを救ってきたように感じましたし、その優しさを力に変えて、着実に実力と自信を付けていきながら日々輝きを増していったカスカの姿は、ヨミにとっても大きな意味を持っていたのではないでしょうか。


ヨミに大切な気持ちを伝えて手紙を渡し、感動的で暖かい雰囲気となりましたが、このライブもいよいよ残すところ最後の1曲のみとなりました。
最後の曲は、もともとはカスカが1人で歌う予定でしたが、「(ヨミちゃんと)一緒に歌いたくなってきた」とのことで、最後の曲もヨミと2人で歌う事になりました。
11曲目:Dear(with ヨミ)
カスカBDライブの最後を飾ったのは、ヨミのオリジナルソロ曲である“Dear”でした。
“Dear”の最大の特徴といえば、その難易度の高さです。
音程の振り幅が大きく、歌声とブレスのコントロールが非常に難しく、特にラスサビでの転調を完全に歌いきるのは困難を極めます。
その難易度は、あのヨミがライブでの歌唱を回避したがるほどです。
それほどに難しい曲である“Dear”ですが、この曲をライブで歌う事には大きな意味がありました。
カスカが”Dear”を歌ったことの意味①:”Dear”という曲に対するカスカからのアンサー
“Dear”という歌詞を紐解いていくと、親愛なる存在に向けた言葉が随所に散りばめられています。
何度かヨミから語られているとおり、“Dear”はもともとカスカとBELLSに向けてヨミが作詞した曲です。
そのため、ヨミからの親愛の気持ちを曲にした“Dear”をカスカ自身が歌唱することで、『カスカからヨミへの気持ち』として“Dear”がまた新たな意味を持つことになりました。
音楽で繋がり、お互いが唯一無二の大切な存在となったヨミとカスカだからこそ、音楽でこの気持ちを伝え合うことに大きな意味があるのだと思いました。
なお、“Dear”の歌詞についてはメンバーシップ限定配信でヨミが解説したことがあります。
気になる方はメンバーシップ入会のうえ、要チェックです。
カスカが”Dear”を歌ったことの意味②:カスカの進化の証明
先述の通り、“Dear”は非常に難易度の高い楽曲で、VESPERBELLのオリジナル曲の中でも頭一つ抜けています。
従来のカスカは、これほどの難易度の曲は徹底的に歌唱を回避したはずです。
それはたとえ自身に向けられた曲である“Dear”であっても同様だったはずです。
ところが今回のカスカは、“Dear”を歌っただけでなく、この曲を敢えてセットリストの最後という重要な位置に据えました。
さらに、結果的にヨミと一緒に歌ったとはいえ、元々は1人で歌う予定としていました。
これは、カスカがライブの場で“Dear”を歌うことができるという自信を掴んだ証拠に他なりません。
これまでの活動の日々を経て、明確にアーティストとしての実力を付けていったカスカの努力の結晶がここにありました。

ヨミが歌う“Dear”は、力強さを伴った愛情深い歌声が特徴的ですが、カスカが歌うことで心を温かくしてくれるような穏やかな愛情深さが生まれました。
その中でも、ロングトーンではカスカの歌声らしい力強さも垣間見え、『カスカらしさ』が随所に発揮された“Dear”となりました。

また、このライブではヨミの歌声が絶好調であり、持ち前の力強い歌声を巧みにコントロールし、ラスサビの転調も含めて一切崩れる気配のない安定感抜群の歌声を披露しました。
相方のカスカの誕生日を心からお祝いすべく、喉を最高のコンディションに持っていったヨミの誠実さを感じました。

“Dear”を歌い終え、「改めて皆さん今日はありがとうございました!めちゃくちゃ幸せな誕生日でした。また祝ってね!」と感謝の言葉を口にして、カスカBDライブは無事に幕を閉じました。

このライブでVESPERBELLが気になった方へ
今回はVESPERBELLのライブとしてはかなり珍しい、カスカによるソロライブでした。
そのため、カスカの魅力が伝わる楽曲を紹介します。
まず、VESPERBELLのオリジナル曲の中で唯一のカスカのソロ曲である“メイビス”は、カスカ自身が初めて作詞を手がけているため、是非聴いていただきたいです。
また、カスカの真っ直ぐな歌声はアニソンとの親和性が非常に高く、例えば“カオスが極まる”のカバーではカスカの歌声で生み出される疾走感を楽しめます。
さらに、“KiLLiNG ME”のカバーでは、最近のカスカの新境地である『デスボ』をはじめとした、ロックに振り切った歌声を楽しむことができます。
終わりに
カスカ Birthday Live 2026のライブレポートでした。
昨年に続き2度目の開催となった今回のカスカBDライブは、昨年よりもさらに笑いあり、涙ありの内容となりました。
カスカの親友であり、同期のような存在である松永依織との最後の共演では、カスカにとって松永依織が、そして松永依織にとってカスカがどれほど大切な存在だったかが改めて伝わって来ました。
そして何より、最後のゲストとして登場したヨミへの手紙のプレゼント、そして”Dear”のデュエット歌唱では、カスカが密かに抱えていた思い、その思いを抱えながら今日まで歩みを止めなかったカスカの強さ、そしてヨミとカスカの絆の強さが表われ、ファンの胸を強く打ちました。
本人が後半に語っていたとおり、喉の調子が万全ではなかったようで、現に、前半は煽りも少なめでしたが、徐々に調子を上げて本来の力を出していくカスカからはプロとしての意地のようなものも感じました。
これらの要素を全て踏まえて、カスカの成長や実力が十分に現われた素敵なライブとなったこと間違いありません。
これからも、最高で最強の相方であるヨミと共に歩みを止めずに、どこまでもカスカが高みへと登っていけることを願っていますし、応援しています。
カスカ、誕生日おめでとう!
ozataro

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